2012年12月12日水曜日

神の世界と人間の世界のあいだ

始まりは些細のことで、ある日思いついたことだった
遠くに何かがあると思った、それだけだった
そして、この足で歩き始めたのだ
あれからずっと歩きつづけている


はい皆さん、お元気ですか?

今日は昨日言ってましたけど、朝3時からボロブドゥール寺院を目指します!
相方はいつものメンバーDina少佐、エリア、Mokiさん、そしてFarid(ファリ)であります。必ず一回は見とかなきゃって思ってたんだ、だからようやく見れるってわけで楽しみです。

そんなこんなで、3時、ファリさんきっかり到着、いつものように高笑いでKUNCIの庭に現れました。そして僕は彼に抱きつく(変な意味ではないよ)、「ファーリーい」ってな具合に。「どうした?けんじぃ、はははは」、まじファリはお父さんのような包容力で高笑いagain。そしてエリアさん、Mokiさん、Dinaさんも到着、ではでは最高にファンキーな車、マリーに乗って出発です。




行く途中、ボロブドゥール遊びがはやって、ファリさんの新しいスタジオに着くなり、「これがボロブドゥールかっ!なんてモダンなんだ!」みたいなことやってまして、「次のボロブドゥールはタバコも酒も売ってるんだぜ!」とか言ってコンビニに行ったりして「ファリ、文明はすごいな!」とか言って、ファリ高笑い。そんな道中、日本の曲をかけたりして、FISHMANSがうけてました。やっぱファリとどっか行くとこんな感じで、心底明るくなるんだよね。

で、道に迷いつつ、なんか変な山道を通って到着。朝5時くらい、まだ薄暗い大地。
目の前には簡易的にできた門があって、そこでお金を払います。門の奥に山道が続いている。で、なんか僕はどういうところにボロブドゥールがあんのか分からなかったんで、きっとこの山道を登っていくとあるんだきっと。と思って、がんがんビーサンで山を登って行くファリのあとに着いて行きます。そしてどうやら山のいただきみたいなところに到着、そこにはボロブドゥール的なのはなくて、すっかり下界を見渡せる高台がありました。そうです、ここから朝日を見るってことだったんです、ボロブドゥールが150円で見れるわけないじゃん、ってなことより、ほんと見晴らしがよくて、目の前に大地が広がっています。霧にかかった町と少しずつ雲間から見えてくる太陽、「遠くに見えるピラミッドみたいなのがボロブドゥールだよ、そしてその横に見えるのがムラピ山」Mokiさんが耳元で囁くように言ってきます。霧の間から小さく変な形の塔が見えます。「これで今日は帰るからな、ははは」ファリが高笑いします。そうこうしているうちに、オレンジ色の太陽が雲間から出てきます。




日本で、毎年、僕は正月には初日の出を見に行きます。実家が海の近くなので、朝方歩いて、海まで行って朝日を待ちます。ずっと繰り返している習慣です。日が昇って、海から顔を出すときに、1つの大きな循環がまた始まるように感じれるんです。それが唯一、僕の1年がこの世界と繋がっていると感じる瞬間なんです。
そんな日本で見る太陽とは少し違う色に見えたけど、この風景はずっと昔からあったんだろうなと思いました。


はい、そんなわけでまじで眠くなっちゃってきたぁ、山を下山しながら、僕の意識も夢の中にずるずる降りて行きます。


車の中ではグースカピー、ファリさんずっと運転で本当に申し訳ない。そしてしばらくすると起こされました。「ほい、着いたよ」
でっかい駐車場に降り立ち、チケットを買いに行きます。朝だってのにどうも修学旅行生みたいな人たちがわんさかいます。そしてエリアさんたちに今は喋らないで!って言われて、何やろ?って思って中に入ろうとすると、かわいいスタッフのお姉さんに睨まれて僕、止められます。また何やろ?って思って、「ID見せろ」みたいになって、何やねん!ってことになりました。で、エリアさんがいろいろ説明しても不可能。そして何か違う場所に通されて、それで分かりました。外人用のゲートがあるんでした。インドネシアの人と外人とはチケットの値段がぜんぜん違う、国内の人は30000ルピア、外人は195000ルピアくらいする。そんなんで、みんなが僕をインドネシア人にさせて入ろうとして止められたというわけです。なんかここの人はインドネシア人と違う国の人を完璧に見分けるそうです、マレーシアの人とかでもばれちゃうらしい。この多種民族国家でそれができるって、彼らはもしかするとインドネシア人が何であるのか分かるかもしれない。そんなこと考えながら、ようやくGo to inside。

ってめちゃくちゃ広い公園です、なんだろあの神殿的なものに行くのって本当に時間かかるけど、ここもめちゃくちゃ広かったですね。それで先ほどあがった太陽の下、歩いていいくと、見えました!ボロブドゥールです!


ファリさんがぶつぶつ呟くように「東から入ってそれで時計周りにあるく…」、そうです、この寺院には歩き方があります。ぐるぐると寺院の周りを回って徐々に上に上がって行く。これはこの寺院の壁面に掘られている石のレリーフに物語があるからです。物語にそって、歩いていいく、そして徐々にその物語が進んで行くに連れて、見えている景色も変わって行くということです。物語は涅槃、ニルバーナに至る道程を表しています。
そんなわけで詳しくは、ウィキペディアなどで調べてください。だってDinaさんがグーグルで調べながら教えてくれたことなんで、そっちのが早いっすよ。




ぐるぐる回りながらでも、なんかやっぱ昔の人もこうやって回って、それで物語を知っている人がそれを教えながら、いろいろ学んだんだろうなって想像で考えてました(間違ってたらすいません)。でっかい体験型テキストになってるんだなって思って変なもん作ったなて思いました。そして悟りのステージまで行くと、そこには筒型の構造物が並んでいます。もはや抽象的な世界を勝手に感じました。
「俺が神だったころ、これを読んで神になったんだよ」っていう遊びがはやって、ファリと「そうかおまえも神だったか、私もこれを読んでいたことを思い出したよ」ってやりあってました。なんかそういうのが面白かったな。



それで完全に上がりきった太陽に照らされ続けるのはきついんで、神の世界から下界に再び降りて行くことにしました。神の世界はちょっとまだ僕には暑かったです。



そんなわけで、ぐるっと回って帰ってきました。
それでKUNCIについてファリが何故か、一曲歌ってくれて(あいつはどっか行ったあとに歌わないと済まない性分なんじゃないか?)それで、ばいばいしました。ほんと親切で、優しい、ファリです。彼の恋の話しをまた聞く機会がくればいいな、と思ってます。

帰ってどろのように疲れた僕は、世間様にはすいませんが、爆睡させてもらいました。それで夜にちょっとラングーンに行って影絵を見てきて、帰ってきました。
なんか怒濤のごとく、この最後の一週間が過ぎて行きます。まじで思い出に処理されないくらい、色んなことありすぎて、ほんと頭がやばい。でもまだ神の世界には行きません、僕は人間ですから。


ではでは地球の皆さま、おやすみなさい。

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